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埼玉・千葉・神奈川に引っ越してくる子どもは、出ていく子どもとほぼ同じ数になりました。増えているのは多摩です

子育て世帯は、家が手狭になると東京23区を出て、家賃や住宅価格の安い埼玉・千葉・神奈川へ移る。首都圏ではこうした見方が広く共有されていて、郊外の市にとって子育て世帯の転入は、人口の見通しや保育所・学校の整備計画を考えるときの前提になっています。

住民票の移動を年齢別に数えると、埼玉・千葉・神奈川の3県で、転入してくる子どもと転出していく子どもの差が、2023年からの3年でほぼなくなりました。0〜14歳の子どもについて、3県に転入した人数から転出した人数を引くと、2022年は7,547人、2025年は139人です。同じ2025年に、東京都の多摩・島しょ地域では、この差が5,086人と2014年以降で最も大きくなっています。

隣の3県の子どもの転入超過は、3年でほぼゼロに

使うのは総務省統計局の住民基本台帳人口移動報告の市区町村別・年齢5歳階級別の表で、e-Stat の municipality_migration_age に収録されています。住民票の異動届にもとづく実績で、1月から12月までの1年間に市区町村をまたいで住所を移した人を数えています。同じ市区町村の中での引っ越しと、国外との出入りは入りません。

ここでは0〜4歳・5〜9歳・10〜14歳の3階級を足して「子ども」とし、転入者数から転出者数を引いた転入超過数を見ます。子どもは親と一緒に移るので、子育て世帯の移動の向きをそのまま映します。2014年から続いているのは日本人の移動だけなので、すべて日本人移動者の値です。東京都は、特別区部(23区)とそれ以外の市町村(多摩と島しょ)に分けました。島しょの町村は人口が少なく、合計への影響は小さいので、以下では多摩と呼びます。

埼玉県・千葉県・神奈川県の3県を合わせた子どもの転入超過は、2014年の3,491人から増え、コロナ禍の2021年に7,528人、2022年に7,547人となりました。2022年は収録期間の12年で最も多い年です。そこから2023年に5,050人、2024年に2,498人、2025年に139人と、3年続けて大きく減りました。2025年は埼玉県が858人、千葉県が1,506人で、神奈川県は2,225人の転出超過です。

23区の側では、子どもの転出超過が2021年の16,434人から2025年の7,374人へ半分以下に縮み、コロナ禍の前の2019年(7,042人)とほぼ同じ水準に戻りました。多摩だけは逆の動きで、2023年の3,330人から2024年に4,121人、2025年に5,086人と増えています。2023年まではどの年も3県の合計が多摩を上回っていましたが、2024年に逆転し、2025年には3県を合わせても多摩の3%に届きません。コロナ禍の前の2019年と比べると、23区の子どもの転出超過は7,042人と7,374人でほぼ同じなのに、3県の転入超過は5,553人から139人に減り、多摩は3,441人から5,086人に増えています。23区から出ていく子どもの規模は変わらず、受け入れる側の構成が変わりました。

この表は市区町村ごとの転入者数と転出者数を持ちますが、どこから来てどこへ行ったかは持ちません。23区から隣の県へ移る家族が減ったのか、ほかの地域から隣の県へ来る家族が減ったのかは、この数字からは区別できません。

親の世代の動きも同じ向きです

子どもと一緒に移る親の年齢として、30〜34歳・35〜39歳・40〜44歳を足した30〜44歳の転入超過も並べます。この年齢には子どものいない人も含まれますが、向きは子どもの動きと一致します。

埼玉・千葉・神奈川の3県の30〜44歳の転入超過は、2021年の18,945人をピークに、2025年は5,747人まで減りました。多摩は2025年に6,941人で、2014年以降で最も多く、2014年以降で初めて3県の合計を上回っています。23区の30〜44歳はコロナ禍の前の2019年にはほぼ差し引きゼロ(60人の転入超過)でしたが、2021年に32,372人の転出超過となり、2025年も10,392人の転出超過が続いています。23区を出ていく親の世代はコロナ禍の前より多いままで、その受け皿として大きくなっているのは多摩のほうです。

大阪や名古屋の周りでは、同じことは起きていません

子どもの数そのものが減っているので、引っ越す子どもも年々少なくなっています。全国の市区町村の0〜14歳の転入者数は2022年の464,572人から2025年は386,120人に、16.9%減りました。ただ、それだけでは3県の転入超過が98%縮んだことは説明できません。大阪市・名古屋市の周りと並べると、首都圏だけの動きであることが分かります。

大阪市以外の大阪府と、滋賀・京都・兵庫・奈良を合わせた子どもの転入超過は、2022年の4,872人に対して2025年は4,446人で、ほぼ横ばいです。名古屋市以外の愛知県は2022年の55人から2025年の353人へ、むしろ増えています。名古屋市以外の愛知県は2021年まで毎年わずかな転出超過で、関西のような受け皿ではありませんでしたが、減ってはいません。3つの大都市圏のうち、子どもの転入超過が大きく減ったのは東京の隣の3県だけです。

減ったのは、子育て世帯を集めてきた市です

1都3県の市区町村ごとに、2020〜2022年の3年間と2023〜2025年の3年間で子どもの転入超過の合計を比べました。1年ごとの値は上下するので、3年分を足して比べています。23区は1つの単位として扱い、上の図で示したので除いています。政令市は市全体の値です。基準にした2020〜2022年はコロナ禍の時期で、3県の子どもの転入超過が12年で最も多かった期間にあたるので、ここでの減少にはその山がならされた分も含まれます。

最も大きく減ったのはさいたま市で、2020〜2022年の4,530人から2023〜2025年は2,322人へ2,208人減りました。横浜市は401人の転入超過から1,544人の転出超過へ、流山市は2,248人から406人へ、藤沢市は1,800人から315人へ、印西市は2,130人から822人へと続きます。5市を合わせた減少は8,788人です。2020〜2022年に3県で子どもの転入超過が多かった上位5市はさいたま市・流山市・印西市・柏市・藤沢市で、このうち柏市を除く4市が、減った人数の上位5市に入っています。

増えた側の上位10市のうち6つは多摩の市で、最も大きい町田市は2,223人から2,791人へ568人増えました。ただし、増えた人数は減った側よりずっと小さく、10市を合わせても3,326人です。埼玉・千葉・神奈川の150市区町村のうち89で、子どもの転入超過が減っています。

郊外の市の子育て施策の担当者が確かめておきたいこと

  • 2020〜2022年に子どもの転入超過が多かった市ほど、見直しの必要が大きくなります。さいたま市・流山市・印西市・藤沢市はこの3年間で1,800人以上の転入超過がありましたが、2023〜2025年はさいたま市で約半分、印西市で4割弱、流山市と藤沢市では2割弱に減りました。人口の将来見通しや保育所・学校の整備計画がこの時期の転入の勢いを前提にしているなら、前提そのものが変わっています
  • 隣接する市と並べて、減り方が自分の市だけのものか、圏域全体のものかを見分けます。圏域全体で減っているなら、市の施策の効果よりも首都圏全体の流れの変化として受け止めるほうが自然です

データの出典

本記事は総務省統計局の住民基本台帳人口移動報告の市区町村別・年齢5歳階級別の転入者数・転出者数(日本人移動者、2014〜2025年)を、2026年10月17日時点で集計しています。

子育て世帯の移動の向きが変わったことは、県ごとの総数だけを見ていても分かりません。年齢と市区町村の細かさで12年分を並べて、初めて見えてきます。Queriaは、住民基本台帳人口移動報告をはじめとする官公庁のオープンデータを、列名・単位・文字コードを揃え、テーブルやカラムの意味をメタデータとして添えた形で公開しています。データを集めて加工する手間をかけずに、本記事で使った市区町村別・年齢別の人口移動テーブルから、自分の市と周りの市の子育て世帯の動きを毎年確かめられます。統計表の整理に時間を取られず、施策の見直しそのものに集中できます。

続きや気になることをAIエージェントで深掘りする

Claude Code や Codex に Queria スキル を入れて、下のプロンプトを貼るだけです。ターミナルでも、スマホやブラウザのリモート画面でも使えます。

たとえば「埼玉・千葉・神奈川の市区町村ごとに、0〜14歳と30〜44歳の転入超過数(日本人移動者)を2014年から2025年まで毎年並べて、2022年から2025年に減った人数の大きい順に出して」といった深掘りができます。

Queria の公開データで次を分析してください: 埼玉・千葉・神奈川の市区町村ごとに、0〜14歳と30〜44歳の転入超過数(日本人移動者)を2014年から2025年まで毎年並べて、2022年から2025年に減った人数の大きい順に出して
参考 (この記事): https://queria.io/showcase/tokyo-area-family-moves-shift.md
Queria スキル (https://docs.queria.io/queria-skill) を導入済みならスキルで、未導入なら uvx queria で接続できます。
ターミナル(CLI)で始める
claude "Queria の公開データで次を分析してください: 埼玉・千葉・神奈川の市区町村ごとに、0〜14歳と30〜44歳の転入超過数(日本人移動者)を2014年から2025年まで毎年並べて、2022年から2025年に減った人数の大きい順に出して
参考 (この記事): https://queria.io/showcase/tokyo-area-family-moves-shift.md
Queria スキル (https://docs.queria.io/queria-skill) を導入済みならスキルで、未導入なら uvx queria で接続できます。"

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本記事はAIエージェントがQueriaの公開データを分析して作成し、別のエージェントが記事内のSQLをすべて実行して本文と照合したうえで、が公開前に確認しています。記事の数値はすべて掲載しているSQLから再現できます。