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東京都オープンデータカタログ9,646件を数える

東京都は2017年から東京都オープンデータカタログサイトを運営しています。都の各局だけでなく、区市町村のデータも同じカタログに相乗りする形で公開されているのが特徴です。

オープンデータの議論では、個別のデータセットが取り上げられることは多い一方で、カタログ全体がどんな構成になっているかはあまり語られません。誰がどれだけ出しているのか、どの分野に偏っているのか、機械で読める形式でどれくらい提供されているのか。これらはカタログのメタデータ自体を数えれば分かります。

この記事では、カタログのメタデータをそのまま集計対象にして、東京都のオープンデータの現在の姿を数えます。

カタログの規模

まず全体像を確認します。データセット(テーマごとのまとまり)とリソース(実際に配布されるファイル)は別の単位で数えられており、1つのデータセットが複数のファイルを持ちます。

9,646のデータセットに82,998のファイルがぶら下がり、95の組織が公開主体になっています。そのうち31が東京都の局、64が区市町村などです。ライセンスは9,643件がクリエイティブ・コモンズ表示(CC BY)で統一されており、利用条件をデータセットごとに読み比べる必要がありません。

まず、これらがいつカタログに登録されたかを見ます。metadata_created はデータセットがカタログに登録された日時で、データ自体の作成日ではない点に注意が必要です。ここでは通年のデータが揃う2019年から2025年を対象にします。

登録数は一本調子ではありません。2019年の419件から2020年は247件に落ち込み、2021年に1,173件へ跳ね上がっています。東京都がデジタルサービス局を設置したのが2021年4月で、推進体制が整った時期と重なります。その後2022年(885件)でいったん緩み、2024年の2,965件が最も多く、2025年も2,239件と高い水準が続いています。

2019年から2025年までの登録数を合計すると8,989件で、全9,646件の大半がこの7年間に集まっています。カタログの中身は、ここ数年で急速に厚くなったことが分かります。

誰が公開しているか

次に、データセットを公開している組織の内訳です。組織名が「東京都」で始まるものを都の局、それ以外を区市町村などとして色分けし、上位20組織を示します。

首位は東京都総務局の2,172件です。同局は統計部門を抱えており、統計表を一表ずつデータセットとして登録しているため件数が大きくなります。

目を引くのは2位の調布市(1,487件)です。都の福祉局(340件)や保健医療局(257件)を大きく上回り、区市町村としては突出しています。3位の狛江市(399件)も人口規模から見れば多く、上位には大田区(278件)、港区(268件)、江戸川区(266件)といった特別区が並びます。データセットの件数は自治体の規模ではなく、どこまで細かい単位で登録するかという運用方針に強く左右されることが読み取れます。

カタログ全体では、区市町村など64組織による5,534件が、都の局31組織による4,112件を上回っています。都のカタログでありながら、件数の過半は基礎自治体が出したデータということになります。

どの分野に集まっているか

カタログでは各データセットに分野が付与されています。1つのデータセットが複数の分野に属することがあるため、分野ごとにデータセットを重複なく数えた結果を示します。

分野は15に分かれ、「行財政」が3,848件で突出しています。予算・決算・統計・人事といった行政運営そのものに関わるデータが最も多く登録されている形です。以下は「くらし・住まい」(1,146件)、「子供・若者・教育」(827件)、「インフラ・まちづくり」(807件)と続きます。

一方で少ないのは「交通」(79件)、「デジタル・最新技術」(95件)、「スポーツ」(116件)です。交通の少なさは、鉄道やバスの運行データが事業者側で公開されることが多く、自治体のカタログには載りにくい事情によるものと考えられます。

どんな形式で公開されているか

オープンデータで繰り返し論点になるのが、機械で読める形式になっているかどうかです。国のオープンデータ基本指針も、構造化しやすいデータはCSVなど機械判読に適した形式で公開することを原則としています。カタログのリソースには形式が記録されているので、これを数えます。

ファイル単位で見ると、CSVが65,584件で全体の約8割を占めます。次いでXLSX(6,418件)、PDF(3,423件)、XLS(3,349件)と続き、PDFは4%程度にとどまります。「行政のオープンデータはPDFばかり」という一般的な印象とは、少なくとも東京都のカタログについては様子が違います。

ただし、この数え方には偏りがあります。1つのデータセットが数百のファイルを持つことがあり、そうした大型のデータセットが全体の比率を押し上げるためです。ファイル数の多い順に並べると、上位は統計調査の報告書が占めます。

最も多いものは1件で596ファイルを抱えています。集計表を一表ずつCSVで出しているためで、こうしたデータセットがファイル単位の比率を大きく動かします。

そこで、データセット単位でも数え直します。リソースを1件以上持つ9,642のデータセットについて、CSVを含むか、Excelのみか、どちらも含まないかで分類します。

CSVを含むデータセットは6,192件で64.2%です。ファイル単位の約8割に比べるとかなり下がります。Excelしか持たないものが2,288件(23.7%)、CSVもExcelも持たないものが1,162件(12.0%)あり、あわせて3分の1強は表形式のファイルなしで公開されていることになります。

同じカタログでも、ファイルを単位に数えるか、データセットを単位に数えるかで印象が変わります。機械判読性を評価するなら、利用者が「どのテーマを取りに行っても表形式で手に入るか」を問うデータセット単位の方が実感に近いと考えられます。

更新頻度はどう書かれているか

カタログには更新頻度の欄があります。都のオープンデータ推進庁内ガイドラインは、利用者があらかじめ更新の時期を把握できるよう更新の周期を明示するよう求めています。この欄がどう書かれているかを数えました。

結果は136通りでした。このうち「1年に1回程度の更新」を意味する書き方だけを抜き出すと28通りあり、あわせて2,211件のデータセットが該当します。

頻出する12通りを示します。

「1年ごと」(922件)、「年1回」(672件)、「年1回」(171件)、「1年ごと」(125件)と、同じ意味の表記が全角・半角や語順の違いで分かれています。「1回/年」「毎年」「年次」も同じことを指しています。9番目に多い 随時\n1年に1回程度(17件)にいたっては、改行を表すエスケープ文字がそのまま値に残っています。

これは記入者の不注意というより、カタログの作りに由来するものと考えられます。東京都のカタログはCKANというソフトウェアで動いており、CKANの標準スキーマには更新頻度に相当する項目がありません。そのため運用側は「extras」という自由記述の追加項目に載せることになります。CKANの公式ドキュメントは、extrasがキーも値も文字列しか取れず、入力の検証も選択肢の限定もできないと明記しています。値の候補を絞る仕組みがない以上、書き方は登録者ごとに分かれます。

更新頻度で絞り込みたい場合、この欄をそのまま条件に使うことはできません。表記のゆれをいったん正規化してから数える必要があります。

数えて見えてきたこと

東京都オープンデータカタログのメタデータを数えると、いくつかの事実が浮かびます。

  • 9,646データセット・82,998ファイルの過半は、都の局ではなく区市町村が公開している。件数の順位は自治体の規模ではなく、登録の粒度という運用方針を映している
  • ファイル単位ではCSVが約8割を占めるが、データセット単位でCSVを含むものは64.2%にとどまる。どちらの単位で数えるかで、機械判読性の見え方が変わる
  • 更新頻度の欄は136通りに分かれ、「年1回」の意味だけで28通りある。カタログソフトウェアが自由記述を許す構造そのものが背景にある

いずれも、個別のデータセットを開いているだけでは見えてこない、カタログ全体の構造です。

このデータの読み方と注意点

本記事は東京都オープンデータカタログサイトのメタデータを、2026年7月18日時点で取得して集計しています。数えているのはカタログに登録された情報であって、データファイルの中身ではありません。

登録数の推移では、通年のデータがそろう2019年から2025年に絞りました。カタログの運用が始まった2017〜2018年は年の途中からの登録で、集計途中の2026年も含めると年ごとの比較にならないためです。公開組織を都の局と区市町村に分ける判定は、組織名が「東京都」で始まるかどうかという文字列の一致で機械的に行っています。分野別の集計は、1つのデータセットが複数の分野に属することがあるため重複を除いて数えており、分野ごとの件数を足しても総数にはなりません。形式の集計では形式欄が空のリソースを除いています。データセット単位の分類は、リソースを1件以上持つ9,638件が対象で、リソースが登録されていない4件は入っていません。更新頻度の集計では「年」を含みつつ「月」「週」「日」「数」「行わない」を含まず、2以上の数字や「半」も含まない表記だけを抜き出しています。「2年に1回」「半年ごと」を「1年に1回」と一緒に数えないための機械的な絞り込みで、この条件から漏れた書き方もあり得ます。

形式欄はカタログへの登録時に記入された申告値で、実際のファイルの中身を検証したものではありません。CSVと記録されていても、セル結合や複数段の見出しを含む機械判読しにくい表である可能性は残ります。登録日はカタログに載った日で、データそのものが作られた日でも最後に更新された日でもありません。データの品質や鮮度、リンク先が現在もダウンロードできるかどうかも、メタデータを数えるだけでは分かりません。

こうした見方の土台になる行政データを、Queriaは整えた形で公開しています。東京都オープンデータカタログについて、列名・単位・文字コードを揃え、テーブルやカラムの意味をメタデータとして添えてあります。本記事で使ったデータセット一覧テーブルやリソース一覧テーブルから、特定の区市町村の公開状況を追ったり、探している分野にどんなファイルがあるかを確かめたりと、同じデータを自分の関心に沿って掘り下げられます。

続きや気になることをAIエージェントで深掘りする

Claude Code や Codex に Queria スキル を入れて、下のプロンプトを貼るだけです。ターミナルでも、スマホやブラウザのリモート画面でも使えます。

たとえば「組織(organization_title)別に、CSVを含むデータセットの割合をresourcesのformatから出して、機械判読しやすい形式で公開が進んでいる組織を比べて」といった深掘りができます。

Queria の公開データで次を分析してください: 組織(organization_title)別に、CSVを含むデータセットの割合をresourcesのformatから出して、機械判読しやすい形式で公開が進んでいる組織を比べて
参考 (この記事): https://queria.io/showcase/tokyo-opendata-catalog-census.md
Queria スキル (https://docs.queria.io/queria-skill) を導入済みならスキルで、未導入なら uvx queria で接続できます。
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参考 (この記事): https://queria.io/showcase/tokyo-opendata-catalog-census.md
Queria スキル (https://docs.queria.io/queria-skill) を導入済みならスキルで、未導入なら uvx queria で接続できます。"

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本記事はAIエージェントがQueriaの公開データを分析して作成し、別のエージェントが記事内のSQLをすべて実行して本文と照合したうえで、が公開前に確認しています。記事の数値はすべて掲載しているSQLから再現できます。