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全国のごみのリサイクル率を下げたのは住民団体の資源回収の縮小 — 2010年度から46都道府県で割合が減少

使っているデータqueria/e_stat

全国のごみのリサイクル率は、収録のある1999年度以降では2010年度の20.8%が最も高く、2023年度は19.5%まで下がりました。率を下げたのは、市町村の資源化と住民団体の資源回収のどちらでしょうか。

リサイクル率を中身ごとに分けると、率を押し下げたのは、市町村に登録した住民団体が自分たちで資源を集める「集団回収」です。集団回収量は2010年度の272.9万tから2023年度の140.0万tへほぼ半分になりました。市町村が資源にした分は、率に占める割合では上がっています。

リサイクル率は3つの量の足し算

データは e-Stat「社会・人口統計体系」の都道府県別の居住データ(h_pref_housing)です。元は環境省の一般廃棄物処理実態調査で、ごみの処理に関する次の項目が都道府県ごと・年度ごとに入っています。

コード 内容 単位
H5612 ごみ処理量(総量) t
H561201 ごみ処理量(直接資源化) t
H5613 中間処理後再生利用量 t
H560904 ごみ総排出量(集団回収量) t
H5614 ごみのリサイクル率 %

環境省の用語の解説では、リサイクル率を「(直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量)÷(ごみ処理量+集団回収量)×100」と定めています。直接資源化量は市町村が集めた資源を処理施設を通さずに再生業者へ渡した量、中間処理後再生利用量は処理施設で選別・処理したあとに資源にした量です。この2つを「市町村の分」、集団回収量を「集団回収の分」として、同じ分母で割ると、リサイクル率は2つの足し算になります。

この式で計算した値は、2005〜2023年度の全国と47都道府県の912行すべてで、公表されたリサイクル率(H5614)と一致します。以下では、集団回収の分を計算し、リサイクル率から引いた残りを市町村の分としています。

使ったデータ:e_stat.ssds.h_pref_housing

全国では、集団回収の分が2010年度の6.0%から2023年度の3.6%へ2.4ポイント減り、市町村の分は14.8%から15.9%へ1.1ポイント増えました。集団回収の減り方が市町村の伸びを上回ったため、合計のリサイクル率が下がっています。市町村の分が上がったのは、市町村が資源にした量が増えたからではありません。分母のごみ処理量と集団回収量の合計が4,552.0万tから3,907.5万tへ14%減ったのに対し、市町村が資源にした量の減り方は7%にとどまったためです。集団回収量は2019年度の192.0万tから2020年度の164.3万tへ1年で14%減り、2023年度まで戻っていません。

集団回収として数えるのは、市町村による用具の貸し出しや補助金の交付を受けて市町村に登録された住民団体が回収した量だけです(調査の概要)。リサイクル率の分母も、市町村が処理したごみと集団回収量でできているので、登録された住民団体以外の回収に出された資源は、分子にも分母にも入りません。集団回収の分が減ったことは、住民が資源を出さなくなったことを直接には意味しません。

47都道府県の内訳

同じ分け方で、都道府県ごとに2010年度から2023年度までの増減を見ます。オレンジが集団回収の分、青が市町村の分の増減で、2つを足すと黒い点(リサイクル率の増減)になります。上から、リサイクル率が大きく下がった順に並べています。

使ったデータ:e_stat.ssds.h_pref_housing

集団回収の分が減ったのは、奈良県(5.4%→6.6%)を除く46都道府県です。リサイクル率が下がったのは34県で、このうち13県は市町村の分が上がっていました。岐阜県は市町村の分が12.3%から14.3%へ上がった一方で、集団回収の分が10.1%から2.8%へ7.3ポイント減り、リサイクル率は22.4%から17.1%へ下がっています。ただし13県のうち10県では、市町村が資源にした量そのものは減っていて、ごみ全体の減り方がそれより大きかったために市町村の分が上がっています。量でも増えたのは、愛知県(3.4%増)、兵庫県(6.6%増)、群馬県(0.4%増)の3県です。

北海道は2010年度・2023年度とも22.8%で変わりません。リサイクル率が上がった12都府県でも、奈良県を除く11都府県では集団回収の分が減っています。このうち岡山県は市町村が資源にした量が31.0%、富山県は42.9%増え、市町村の分がそれぞれ7.5ポイント、5.5ポイント伸びました。

起点を2005・2010・2015年度にすると、2023年度までに集団回収の分が減った都道府県は43・46・47です。2020年度を起点にした3年間でも38あります。

使ったデータ:e_stat.ssds.h_pref_housing

市町村の分が下がった21県

一方、リサイクル率が下がった34県のうち21県では、市町村の分も下がっていました。市町村の分の下げ幅が大きいのは山口県(34.6%→20.2%)と三重県(26.7%→18.0%)で、どちらもリサイクル率の下げ幅の大半を市町村の分が占めています。21県のうち11県では、市町村の分の下げ幅が集団回収の分の下げ幅を上回りました。県ごとに見ると、集団回収の縮小だけでリサイクル率の低下を説明できるわけではありません。

市町村の分の中身の中間処理後再生利用量には、焼却灰・飛灰のセメント原料化や、ごみから作る固形燃料(RDF・RPF)も含まれます(用語の解説)。環境省はこれらを除いたリサイクル率 R' も別に定めていますが、社会・人口統計体系に入っているのは除く前のリサイクル率だけです。市町村の分は、分別の状況が同じでも、焼却施設の処理方法が変わるだけで動きうる値です。

47都道府県の値は次の表のとおりです。

使ったデータ:e_stat.ssds.h_pref_housing

ごみ処理の担当者がリサイクル率を読むとき

  • リサイクル率が目標を下回ったときは、まず集団回収の分と市町村の分に分けます。集団回収の分が大きく減り、市町村の分が横ばいなら、分別の呼びかけより先に、集団回収の補助を受けている登録団体の数と回収量の推移を確かめます。市町村の分も下がっているなら、市町村が資源にした量の推移から見ます
  • 集団回収の分が減っている場合は、集団回収量(H560904)と直接資源化量(H561201)の推移を並べます。直接資源化量が増えていれば、住民団体が集めていた資源の一部が市町村の収集に移った可能性があります。どちらも減っていれば、資源は率の分子にも分母にも入らない回収に移ったか、出る量そのものが減ったと考えられます。全国では集団回収量とともに直接資源化量も2010年度の217.0万tから2023年度の181.9万tへ減っていて、どちらも減っている場合に当たります
  • 市町村の分が1年で数ポイント動いた年度は、その年に焼却施設や資源化施設の処理方法が変わっていないかを確かめます

データの出典

本記事は e-Stat 社会・人口統計体系 の都道府県別データを 2026-10-30 時点で集計しています。元データは環境省の一般廃棄物処理実態調査で、社会・人口統計体系に入っているのは2023年度の調査結果までです。

リサイクル率が下がった理由が集団回収と市町村のどちらにあるかは、公表されたリサイクル率の順位表を眺めているだけでは見えません。Queriaは e-Stat をはじめとする官公庁のオープンデータについて、列名・単位・文字コードを揃え、テーブルやカラムの意味をメタデータとして添えて公開しています。データを集めて加工する手間をかけずに、本記事で使った都道府県別の居住・生活環境データから、担当する県の集団回収量や資源化量の推移を確かめられます。数字の整理に時間を取られず、リサイクル率の目標をどう置き直すかの検討に集中できます。

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たとえば「リサイクル率を集団回収の分と市町村の分に分けて、都道府県別に2015年度と2023年度で比べて。集団回収量(H560904)が2019年度から2020年度に大きく減った県も出して」といった深掘りができます。

Queria の公開データで次を分析してください: リサイクル率を集団回収の分と市町村の分に分けて、都道府県別に2015年度と2023年度で比べて。集団回収量(H560904)が2019年度から2020年度に大きく減った県も出して
参考 (このレポート): https://queria.io/showcase/waste-recycling-regional-gap.md
Queria のコネクタ(https://queria.io/mcp)か Queria CLI(uvx queria)で接続できます。CLI の使い方は uvx queria --help と uvx queria docs list で分かります。
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claude "Queria の公開データで次を分析してください: リサイクル率を集団回収の分と市町村の分に分けて、都道府県別に2015年度と2023年度で比べて。集団回収量(H560904)が2019年度から2020年度に大きく減った県も出して
参考 (このレポート): https://queria.io/showcase/waste-recycling-regional-gap.md
Queria のコネクタ(https://queria.io/mcp)か Queria CLI(uvx queria)で接続できます。CLI の使い方は uvx queria --help と uvx queria docs list で分かります。"