
「都会ほど投票に行かない」は崩れてきた — 参院選で大都市圏と地方の投票率の差がほぼ消えた
都会の人ほど選挙に行かない、とよく言われます。1980〜90年代の参議院選挙の数字はたしかにそうでした。東京都・神奈川県・大阪府・愛知県・埼玉県・千葉県・兵庫県の7都府県の投票率は、1983〜1995年の5回の平均で52.6%、ほかの40道府県は62.7%で、10.1ポイントの差がありました。
2013〜2022年の4回の平均では、7都府県が51.8%、40道府県が52.1%で、差は0.3ポイントです。2022年の参議院選挙では、7都府県のほうが1.2ポイント高くなりました。
参院選では14回のうち13回が大都市圏のほうが低く、2022年に逆転した
使ったのは e-Stat「社会・人口統計体系」の都道府県別の文化・スポーツデータ(g_pref_culture)に入っている国政選挙の投票率です。投票率は投票者数を選挙期日現在の有権者数で割ったもので、year は選挙が行われた年です(time_name は「1996年度」のように年度の形ですが、値は選挙期日のものです)。
以下の数字は、衆議院選挙の小選挙区(G6301)と参議院選挙の比例代表(G6303)の値です。収録は衆議院選挙が2021年の第49回まで、参議院選挙が2022年の第26回までで、2024年10月の衆議院選挙と2025年7月の参議院選挙は入っていません。
大都市圏の7都府県は、2020年の総人口の上位7都府県です。8位の北海道は可住地1平方キロあたり230人で、7都府県のうち最も低い千葉県(1,778人)の7分の1以下です。
下の図は、選挙ごとに7都府県の平均から40道府県の平均を引いた差です。平均は都道府県の投票率をそのまま平均したもので、有権者の数で重みを付けていません。東京都も鳥取県も1県として同じ重さで数えています。
参議院選挙は1983年から2022年まで14回あり、2019年までの13回はすべて7都府県のほうが低い値でした。1995年までの5回は差が7.5〜12.1ポイントあり、いちばん大きかったのは衆参同日選挙だった1986年です。2013年に0.7ポイントまで縮み、2016年は1.1ポイント、2019年は0.7ポイントと1ポイント前後の差が続いたあと、2022年に初めて7都府県が1.2ポイント上回りました。
衆議院選挙も同じ向きに動いています。1996年は7都府県が8.0ポイント低く、2012年は0.5ポイント、2014年は0.2ポイントまで縮みました。2017年は再び4.3ポイントに開いていて、選挙ごとの振れは大きいものの、2021年は1.2ポイントです。
区切り方を使わない見方もあります。都道府県の投票率と可住地の人口密度(対数)の相関は、参議院選挙の1986年が −0.71、2022年が0.01です。人口が密集している県ほど投票率が低いという関係は、2022年の参院選では見られません。「2022年に初めて上回った」は7都府県で区切ったときの値で、区切りを使わない相関で言えるのは、差が消えたというところまでです。
表の「下位7都道府県に入った大都市圏」は、47都道府県を投票率の低い順に並べた下から7つのうち、7都府県がいくつあるかです。1996年の衆議院選挙では下から7つのうち6つが7都府県でしたが、2021年の衆議院選挙では0です。参議院選挙は2016年・2019年・2022年の3回続けて0です。
7都府県より、ほかの40道府県のほうが大きく下がった
どちらの区分も選挙ごとに大きく上下するので、1回の選挙を起点にすると、どの年を選ぶかで下げ幅が変わります。図の下の表は、最初の数回と最後の数回の平均です。
参議院選挙では、1983〜1995年の5回の平均と2013〜2022年の4回の平均を比べると、7都府県は0.8ポイント、40道府県は10.6ポイント下がっています。衆議院選挙の1996〜2003年の3回と2014〜2021年の3回では、7都府県が4.3ポイント、40道府県が9.0ポイントの低下です。参議院選挙の最初の期間には、7都府県の投票率が45.2%と39.4%だった1992年と1995年が入っています。この2回は40道府県の投票率も低いので、下げ幅は両方の区分で小さく出ます。参議院選挙でも衆議院選挙でも、表の期間で比べると40道府県のほうが大きく下がっています。
収録されている2012〜2022年の国政選挙8回のうち、2017年の衆院選を除く7回は、7都府県と40道府県の差の大きさが0.2〜1.2ポイントです。投票率の低さを都市部の課題として語る前提は、参議院選挙の県単位の数字では当てはまらなくなっています。衆議院選挙は、2017年に差が4.3ポイントへ戻ったように、選挙ごとの振れがまだ大きい状態です。
データの出典
本記事は e-Stat 社会・人口統計体系の都道府県別データを2026年10月2日時点で集計しています。投票率の元データは総務省の衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査結果と参議院議員通常選挙結果で、投票率の定義は項目定義(G 文化・スポーツ)にあります。
選挙ごとの数字を1回分だけ見ていると、都市と地方の差がいつの間にか消えていたことには気づけません。Queriaは、e-Statをはじめとする官公庁のオープンデータを、列名・単位・文字コードを揃え、テーブルやカラムの意味をメタデータとして添えた形で公開しています。本記事で使った都道府県別の文化・スポーツテーブルから、自分の県の投票率を40年分並べたり、統一地方選挙の投票率と比べたりできます。データを集めて加工する手間をかけずに、投票率の変化をどう受け止めるかの検討そのものに集中できます。
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たとえば「参院選の比例代表の投票率(G6303)を都道府県別に1983〜1995年の平均と2013〜2022年の平均で比べて、下がり幅が小さい都道府県と大きい都道府県を出して」といった深掘りができます。
Queria の公開データで次を分析してください: 参院選の比例代表の投票率(G6303)を都道府県別に1983〜1995年の平均と2013〜2022年の平均で比べて、下がり幅が小さい都道府県と大きい都道府県を出して 参考 (この記事): https://queria.io/showcase/voter-turnout-regional-gap.md Queria スキル (https://docs.queria.io/queria-skill) を導入済みならスキルで、未導入なら uvx queria で接続できます。
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claude "Queria の公開データで次を分析してください: 参院選の比例代表の投票率(G6303)を都道府県別に1983〜1995年の平均と2013〜2022年の平均で比べて、下がり幅が小さい都道府県と大きい都道府県を出して 参考 (この記事): https://queria.io/showcase/voter-turnout-regional-gap.md Queria スキル (https://docs.queria.io/queria-skill) を導入済みならスキルで、未導入なら uvx queria で接続できます。"
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