
精神障害者手帳は26年で14倍、少なかった県ほど速く伸びて地域差は縮んだ
精神障害者保健福祉手帳は、一定程度の精神障害の状態にあると認められた人に交付される手帳で、等級は1級から3級まであります。1995年に始まったこの手帳の件数は、2023年度には152万件に達しました。
件数が増えただけではありません。人口あたりの件数を都道府県で比べると、手帳がまだ少なかった県ほど速く伸び、県の間の差は縮んできました。
全国の件数は26年で14.2倍
全国の件数は、1997年度の10万6,821件から2023年度の151万9,474件へ14.2倍になりました。数えているのは各年度末の3月31日に交付台帳に載っている手帳の件数で、その年度に新しく交付した件数ではありません。
増え方は近年ほど大きく、前年度からの増加は2012〜2015年度が年5万〜6万件、2021〜2023年度は7万5,649件から9万8,589件でした。2008年度はほぼ横ばい(前年度から2,970件増)で、この年度は13府県で件数が前年度から1割以上減っています。2010年度も1万6,249件増にとどまりました。この年度は5県で件数が前年度から1割以上減っており、そのうち宮城県は東日本大震災の影響で仙台市以外の市町村の数値が含まれていません(項目定義 Jの注意事項)。
上位10と下位10の差は2.5倍から1.48倍へ
人口10万人あたりの件数で47都道府県を並べ、多いほうから10の都道府県の平均を少ないほうから10の平均で割ると、1997年度の2.5倍から2023年度の1.48倍まで下がりました。いちばん多い県といちばん少ない県の比も、4.12倍から2.02倍になっています。
最大÷最小は1つの県の動きで跳ねます。県の件数には前年度から1割以上減る年度があり(2008年度は13府県)、2015年度に最大÷最小が2.86倍へ上がったのは、最も少なかった滋賀県の件数が2年続けて減ったためです。上位10と下位10の平均どうしの比は、こうした1県の段差の影響を受けにくい指標です。
2005年度に少なかった県ほど速く伸びた
差が縮んだのは、少なかった県が速く伸びたからです。下の図は、横軸に2005年度の人口10万人あたりの件数、縦軸に2005年度から2023年度までの伸び(人口あたりの件数の倍率)をとっています。
2005年度に件数が少なかった10県(福井県・岡山県・奈良県・千葉県・石川県・栃木県・埼玉県・三重県・滋賀県・高知県)は、伸びが最も小さい高知県でも3.75倍でした。多かった10府県の伸びは、最も大きい大阪府でも3.21倍で、2つの区分の伸びは重なりません。少なかった10県の2023年度の平均(10万人あたり1,162件)は、多かった10府県の平均(1,286件)にはまだ届きませんが、残りの27都道府県の平均(1,141件)を上回っています。
順位は大きく入れ替わりました。奈良県は2005年度の45位から2023年度の6位へ、福井県は47位から20位へ上がり、3位だった青森県は37位になっています。2005年度に1位だった沖縄県も32位ですが、沖縄県は2009年度から2012年度に件数が6割減っており、順位の低下の多くはこの期間に起きています。その後は2016年度に21位まで戻し、2023年度は32位です。
2005年度の水準と伸びの相関(対数)は−0.81です。伸びは起点の値で割るので、起点の年度の一時的な段差だけでも負の相関が出ますが、起点を1997年度・2012年度・2016年度に変えても負の相関が残ります。
2023年度の都道府県別
2023年度の人口10万人あたりの件数は、広島県の1,536件が最も多く、大阪府の1,506件が続きます。最も少ないのは山形県の761件で、広島県との差は2.02倍です。
手帳の件数は、診断を受けて申請し、認定された人の数です。精神障害のある人の数そのものではないので、県の間の差には、精神障害のある人の多さとあわせて、受診や申請の広がり方の違いも含まれます。手帳の交付は住所地の都道府県が行うので、県外の医療機関に通院していても住所地の県に数えられます。
まとめ
- 精神障害者保健福祉手帳の件数は、1997年度の10万6,821件から2023年度の151万9,474件へ14.2倍になった
- 人口10万人あたりの件数で、上位10の都道府県の平均と下位10の平均の比は1997年度の2.5倍から2023年度の1.48倍に縮んだ
- 2005年度に少なかった10県はすべて3.75倍以上に伸び、多かった10府県はすべて3.21倍以下だった。奈良県は45位から6位へ、青森県は3位から37位へ動いた
自分の県が2005年度から2023年度にどれだけ伸び、順位がどう動いたかは、上の表で確かめられます。
データの出典
本記事は e-Stat 社会・人口統計体系の都道府県別データを2026年10月6日時点で集計しています。精神障害者保健福祉手帳の交付件数(J1301)の元データは厚生労働省の衛生行政報告例の「精神障害者保健福祉手帳交付台帳登載数」で、定義は項目定義 J 福祉・社会保障によります。人口10万人あたりの値は、同じ体系の各年10月1日現在の総人口(A1101)で割っています。
Queriaは、e-Statをはじめとする官公庁のオープンデータを、列名・単位・文字コードを揃え、テーブルやカラムの意味をメタデータとして添えた形で公開しています。本記事で使った都道府県別の福祉統計テーブルから、自分の県の件数を1997年度から毎年追えます。
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Claude Code や Codex に Queria スキル を入れて、下のプロンプトを貼るだけです。ターミナルでも、スマホやブラウザのリモート画面でも使えます。
たとえば「精神障害者手帳の人口10万人あたり件数(J1301÷A1101)を2005年度と2023年度で都道府県別に出して、2005年度に少なかった10県と多かった10府県の伸びを比べて。」といった深掘りができます。
Queria の公開データで次を分析してください: 精神障害者手帳の人口10万人あたり件数(J1301÷A1101)を2005年度と2023年度で都道府県別に出して、2005年度に少なかった10県と多かった10府県の伸びを比べて。 参考 (この記事): https://queria.io/showcase/mental-health-certificate-growth.md Queria スキル (https://docs.queria.io/queria-skill) を導入済みならスキルで、未導入なら uvx queria で接続できます。
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claude "Queria の公開データで次を分析してください: 精神障害者手帳の人口10万人あたり件数(J1301÷A1101)を2005年度と2023年度で都道府県別に出して、2005年度に少なかった10県と多かった10府県の伸びを比べて。 参考 (この記事): https://queria.io/showcase/mental-health-certificate-growth.md Queria スキル (https://docs.queria.io/queria-skill) を導入済みならスキルで、未導入なら uvx queria で接続できます。"
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