
がんで亡くなる割合は2004年から低下 県別の最高は北海道27.1%
がんは1981年以降、日本の死因の第1位であり続けています。2023年に47都道府県でがんで亡くなった人は38万2,419人で、1975年の13万6,281人から2.81倍になりました。
ただし、死亡した人のうちがんだった人の割合は増え続けてはいません。2023年は24.3%で、最高だった2004年の31.2%より6.9ポイント低い値です。都道府県別に見ると、この割合が最も高いのは北海道の27.1%、最も低いのは鹿児島県の21.3%でした。
3大死因の死亡者数(1975-2023年)
このデータは e-Stat「社会・人口統計体系」の都道府県別健康データ(i_pref_health)から取得しています。生活習慣病関連の3指標を使います。
| コード | 内容 |
|---|---|
| I9102 | 悪性新生物(腫瘍)による死亡者数 |
| I9105 | 心疾患(高血圧性を除く)による死亡者数 |
| I9106 | 脳血管疾患による死亡者数 |
いずれも人口動態調査が出どころで、項目定義 I の「時点又は期間」は暦年計です。テーブルの time_name は「2023年度」と表示されますが、集計されているのは1月から12月までの1年間です。
がんは1975年の13万6,281人から2023年の38万2,419人まで増えました。心疾患も9万9,029人から23万1,048人へ増えています。脳血管疾患だけが逆で、1975年の17万4,084人が2023年には10万4,493人まで減りました。
グラフの1995年前後には段差があります。死因簡単分類表は1978年まで第8回、1979年から1994年まで第9回、1995年から第10回の分類が使われており、この切り替えで心疾患は1993年の17万9,996人から1995年の13万8,972人へ、脳血管疾患は逆に11万8,632人から14万6,362人へ動いています。がんも1994年の24万3,471人から1995年の26万2,799人へ、前後の年より大きく増えました。この年をまたぐ倍率には、分類の変更による分が混ざっています。
死亡に占めるがんの割合は2004年から6.9ポイント下がった
がんの死亡者数が増えたのは、死亡者そのものが増えたからでもあります。同じ49年間で、あらゆる死因を合わせた死亡数は70万262人から157万5,084人へ2.25倍になりました。人口動態調査の死亡数(A4200、e-Stat「社会・人口統計体系」の都道府県別人口データ a_pref_population)で割って、死亡全体に占めるがんの割合を見ます。
1975年に19.5%だった割合は2000年代前半に31%前後まで上がり、最高は2004年の31.2%です。そこからは上下しながら下がって2023年は24.3%で、最高の年との差は6.9ポイントあります。2004年以降の推移には戻した年が何度もあるので、この差は始点と終点の開きです。2004年と2023年はどちらも第10回分類のもとの値なので、この6.9ポイントに分類の変更は入りません。
下がったのは、がんの死亡が減ったからではありません。2004年の32万89人から2023年の38万2,419人へ1.19倍になっています。同じ期間に死亡数が102万6,610人から157万5,084人へ1.53倍になり、がん以外の死因の増え方のほうが速かったということです。
新型コロナウイルス感染症の流行期をはさむ2022年は、死亡数が前年から9.0%増えて156万8,098人になりました。ただし流行前の2019年でも割合は27.3%まで下がっており、低下は流行より前から続いています。
都道府県別では北海道が27.1%で最も高い
2023年のがん死亡者数を、その都道府県の死亡数で割った割合を47都道府県で並べます。棒は0から描いています。
1位は北海道の27.1%です。福岡県25.6%・大阪府25.5%・神奈川県25.4%・愛知県25.4%が続きます。最下位は鹿児島県の21.3%、その上が長野県21.6%・香川県21.9%でした。最大と最小の比は1.27倍です。
下位10のうち7つは九州の4県(鹿児島県・大分県・熊本県・宮崎県)と四国の3県(香川県・徳島県・愛媛県)で、残りは長野県・山形県・山梨県です。上位に大都市圏、下位に九州と四国が集まります。
この割合は高齢化率と負の相関(−0.527)を持ちます。高齢化が進んだ県ほど、がん以外の死因が死亡に占める比重が大きくなるためで、上位に大都市圏が並ぶのはその向きに沿った結果です。北海道はその向きに逆らっていて、高齢化率33.0%で19番目という平均より高い年齢構成を持ちながら、割合が47都道府県で最も高くなっています。
人口10万人あたりでは秋田県が435.1で最も高い
同じ2023年のがん死亡者数を、死亡数ではなく総人口(A1101)で割ると別の地図になります。地図の境界線は国土数値情報の行政区域データです。
東北地方と北海道が濃く塗られています。高いほうは秋田県435.1・青森県426.9・北海道399.3、低いほうは沖縄県231.9・東京都243.3・滋賀県261.3で、最大と最小の比は1.88倍です。
この率は年齢構成をそろえていない粗死亡率で、がんで亡くなる人の多くが高齢者であるため、高齢者の多い県ほど高く出ます。65歳以上人口(A1303)が総人口に占める割合と並べると、その対応が見えます。
47都道府県で相関係数は0.911です。粗死亡率が最も高い秋田県は高齢化率39.1%で47都道府県の最高、粗死亡率が最も低い沖縄県は23.8%、次に低い東京都は22.8%で最低です。人口あたりの死亡率の並びは、ほぼ高齢化率の並びになります。
秋田県と沖縄県は、死亡に占める割合では22.7%と22.5%で0.2ポイントしか違いません。人口あたりで1.88倍開いていた2県が、死亡の中身で見ると同じあたりに来ます。
まとめ
- 2023年に47都道府県でがんで亡くなったのは38万2,419人で、1975年の2.81倍。同じ期間に死亡数全体も2.25倍になった
- 死亡に占めるがんの割合は2004年の31.2%が最高で、2023年は24.3%。差は6.9ポイントで、流行前の2019年の時点ですでに27.3%まで下がっていた
- 都道府県別のこの割合は北海道の27.1%が最も高く、鹿児島県の21.3%が最も低い。上位に大都市圏、下位10のうち7つは九州と四国の県が占める
- 北海道は高齢化率33.0%で47都道府県の19番目という年齢構成を持ちながら割合が最も高く、高齢化率との負の相関(−0.527)に逆らう位置にいる
- 総人口で割った死亡率では秋田県435.1・沖縄県231.9で1.88倍開くが、この並びは高齢化率の並びとほぼ同じ(相関0.911)
データの出典
本記事は総務省統計局社会・人口統計体系の都道府県別データを e-Stat から取得し、2026年9月14日時点で集計しています。死因別死亡者数・死亡数の元データは厚生労働省の人口動態調査で、集計期間は暦年です。地図の境界線には国土交通省の国土数値情報 行政区域データを使っています。
がんの死亡は、都道府県を横断して並べ、年次の推移も重ねて初めて、地域差や長期トレンドの全体像が見えてきます。Queriaは、こうした分析の土台になるオープンデータを整えた形で公開しています。e-Statをはじめとする官公庁のデータについて、列名・単位・文字コードを揃え、テーブルやカラムの意味をメタデータとして添えてあります。データを集めて加工する手間をかけずに、本記事で使った都道府県別の健康統計テーブルから疾患や年次を切り替えて比べられます。データの整備に時間を取られず、地域の健康課題を読み解く判断そのものに集中できます。
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Queria の公開データで次を分析してください: 心疾患(I9105)と脳血管疾患(I9106)についても、死亡数(A4200)に占める割合を都道府県別に出して、がんの割合が高い県と低い県で何が入れ替わっているか比べて 参考 (この記事): https://queria.io/showcase/cancer-regional-gap.md Queria スキル (https://docs.queria.io/queria-skill) を導入済みならスキルで、未導入なら uvx queria で接続できます。
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claude "Queria の公開データで次を分析してください: 心疾患(I9105)と脳血管疾患(I9106)についても、死亡数(A4200)に占める割合を都道府県別に出して、がんの割合が高い県と低い県で何が入れ替わっているか比べて 参考 (この記事): https://queria.io/showcase/cancer-regional-gap.md Queria スキル (https://docs.queria.io/queria-skill) を導入済みならスキルで、未導入なら uvx queria で接続できます。"
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