交通事故の死者は、1992年の11,452人から2024年の2,663人へ77%減りました。同じ期間に事故の件数も減っていますが、死者と件数は同じようには減っていません。事故1,000件あたりの死者は2012年を底に上がり始め、2022〜24年は2010〜12年に比べて47都道府県のうち45で上がっています。
都道府県の比較にも変化が出ています。2022〜24年に人口あたりの死者が多い10県は、1975〜77年には人口あたりの事故の件数も全国を上回っていました。2022〜24年の件数は全国を下回ります。いま死者の多い県と少ない県を分けているのは、事故の多さではなく、起きた事故が死亡につながる割合のほうです。
死者は1992年から77%減った
使ったのは e-Stat「社会・人口統計体系」の都道府県別の安全データ(k_pref_safety)と、人口データ(a_pref_population)の総人口(A1101)です。交通事故については次の項目が1975年から2024年まで入っています。
| コード | 内容 |
|---|---|
| K3101 | 交通事故発生件数 |
| K3102 | 交通事故死傷者数 |
| K310201 | 交通事故死傷者数(乳幼児:0~6歳、1986年から) |
| K310202 | 交通事故死傷者数(小学生:7~12歳、1986年から) |
| K310203 | 交通事故死傷者数(高齢者:65歳以上、1986年から) |
| K3103 | 交通事故死者数 |
| K3104 | 交通事故負傷者数 |
ここでは交通事故死者数(K3103)と交通事故発生件数(K3101)を使います。どちらも警察庁の道路の交通に関する統計が元で、テーブルの時点名は「年度」ですが、項目定義では1月から12月の暦年計です。死者は事故から24時間以内に亡くなった人だけを数えます。
1975年以降で死者が最も多かったのは1992年の11,452人です。その後は前年を上回る年を挟みながら減り、2024年は2,663人でした。前年を上回ったのは1995年・2000年・2015年・2023年の4回で、いずれも増加は100人に届きません。
事故の件数は2004年にかけて倍になり、その後は7割減った
件数に数えるのは、人が死亡または負傷した事故(人身事故)だけで、物の損害だけの事故は入りません。件数は1975年の472,938件から2004年の952,709件へ、ほぼ倍になりました。死者が最も多かった1992年は695,346件で、そのあとも件数は増えています。2024年は290,895件で、2004年から7割減りました。
事故1,000件あたりの死者は、2012年から上がっている
死者数を件数で割ると、起きた事故がどれだけ死亡につながったかが分かります。分母は人身事故の件数なので、正確には人身事故1,000件あたりの死者数です。
事故1,000件あたりの死者は、1975年の22.82人から2012年の6.63人まで下がりました。そこから上がり、2024年は9.15人です。2012年から2024年に件数は56%減りましたが、死者は40%減にとどまっています。
同じ期間に、死傷者に占める65歳以上の割合は13.9%から16.5%に上がりました。このデータには年齢別の死者数が無いので、上がり方のうちどれだけが死傷者の年齢構成によるものかは分けられません。
47都道府県のうち45で上がった
都道府県ごとに、2010〜12年と2022〜24年の事故1,000件あたりの死者を比べます。死者が年に数十人の県もあり、1年ごとでは値が大きく振れるので、3年分を合算しています。
下がったのは長野県(-3.0%)と群馬県(-6.4%)の2県だけです。上がり方が最も大きいのは和歌山県で、1,000件あたり8.55人から22.07人へ158.2%上がりました。
1975〜77年から2010〜12年にかけては、47都道府県すべてで下がっていました。基準を2011〜13年にすると上がったのは44、2012年と2024年の1年どうしで比べると43です。
死者の多い県は、いまは事故の件数が少ない
2022〜24年の3年分で人口10万人あたりの死者数を出し、多い10県と少ない10都府県を選びます。その顔ぶれを固定したまま、過去の期間の人口10万人あたり事故件数をたどります。死者も件数も事故が起きた都道府県で数えるので、県外から来た車の事故も含みます。
2022〜24年に死者が多い10県は、徳島県・愛媛県・香川県・高知県・秋田県・山梨県・岐阜県・青森県・和歌山県・三重県です。少ない10都府県は東京都・神奈川県・埼玉県・大阪府・福岡県・愛知県・宮城県・奈良県・千葉県・京都府で、三大都市圏の都府県と福岡県・宮城県が並びます。
この10県の事故件数は、1975〜77年には人口10万人あたり452件で、全国の414件と10都府県の382件を上回っていました。1990〜92年は542件で全国の537件とほぼ同じ、2010〜12年は574件で全国の543件を上回っています。2022〜24年は188件で、全国の241件と10都府県の250件を下回りました。
期間ごとに死者の多い10県・少ない10都府県を選び直しても、同じ向きになります。顔ぶれは期間で入れ替わり、1975〜77年と2022〜24年の両方で多い10県に入るのは香川県・高知県・山梨県・三重県・徳島県の5県です。差を作っているのは事故1,000件あたりの死者で、2022〜24年は死者が多い10県で18.41人、少ない10都府県で6.10人と3倍の開きがあります。
47都道府県すべてで見た人口あたり死者数と人口あたり件数の相関係数は、1975〜77年の0.46から2022〜24年は-0.21になりました。いまは弱い負の相関で、件数が少ない県ほど死者が多いと言えるほどの関係ではありません。死者が最も多い徳島県(277件)や3番目の香川県(329件)のように、件数が全国を上回る県もあります。言えるのは、件数の多い県が死者も多い県だった関係が、50年のあいだに消えたことです。
人口あたりの死者は、1975年から2024年までの50年すべてで東京都が最も少なくなっています。
交通安全計画での使い方
- 事故件数の減少を目標に置いている地域では、件数と並べて事故1,000件あたりの死者を追うと、件数が減っても死者が減らない状態を早く見つけられます
- 散布図と都道府県の表で、自分の県が人口あたりの死者と件数の2軸でどこにいるかを確かめられます。件数が全国より少ないのに死者が多い県なら、事故1,000件あたりの死者がどの期間から上がったかを本記事の比較と同じ3年合算でたどれます
- 2010〜12年からの上がり方が大きい県は、同じ期間に何が変わったかを、県内の事故の類型や時間帯の記録と突き合わせる手がかりになります
データの出典
本記事は e-Stat 社会・人口統計体系の都道府県別データを2026年10月16日時点で集計しています。交通事故の元データは警察庁の道路の交通に関する統計で、定義と時点は項目定義(K 安全)にあります。
全国の死者数の推移を追うだけでは、事故の多い県ほど死者も多いという関係が50年のあいだに消えたことには気づけません。Queriaは、e-Statをはじめとする官公庁のオープンデータを、列名・単位・文字コードを揃え、テーブルやカラムの意味をメタデータとして添えた形で公開しています。本記事で使った都道府県別の安全統計テーブルから、自分の県の死者と件数を50年分並べたり、高齢者の死傷者の推移と重ねたりできます。データを集めて加工する手間をかけずに、地域の交通安全対策をどこに向けるかの検討そのものに集中できます。
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For example, you could explore “交通事故死傷者数に占める高齢者(K310203)の割合を都道府県別に2010〜12年と2022〜24年で出して、事故1,000件あたりの死者数が大きく上がった県ほど高齢者の割合も上がっているかを比べて”.
Using Queria's open data, analyze the following: 交通事故死傷者数に占める高齢者(K310203)の割合を都道府県別に2010〜12年と2022〜24年で出して、事故1,000件あたりの死者数が大きく上がった県ほど高齢者の割合も上がっているかを比べて Reference (this report): https://queria.io/showcase/traffic-death-decline.md Connect with the Queria connector (https://queria.io/mcp) or the Queria CLI (uvx queria). Run uvx queria --help and uvx queria docs list to learn the CLI.
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claude "Using Queria's open data, analyze the following: 交通事故死傷者数に占める高齢者(K310203)の割合を都道府県別に2010〜12年と2022〜24年で出して、事故1,000件あたりの死者数が大きく上がった県ほど高齢者の割合も上がっているかを比べて Reference (this report): https://queria.io/showcase/traffic-death-decline.md Connect with the Queria connector (https://queria.io/mcp) or the Queria CLI (uvx queria). Run uvx queria --help and uvx queria docs list to learn the CLI."